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2024年10月9日(水)

ファッション界の裏で働く人たちにも思いを寄せて

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赤や緑、黄色と、原色の鮮やかな色合いが魅力のアフリカ布は、
それを身に付ける人の気持ちを高める効果がありそうだ。
Nakaさんが紡ぎ出すアフリカ布製の服の世界とは。

<アフリカ布で服を作るアーティスト>
前島 可奈子さん(アーティスト名:Naka)さん


――アフリカ布との出合いはいつ頃だったのですか


いまから15年ほど前です。私は群馬県太田市で生まれ育ちました。
短大を出てからは企業に就職。5年半ほど営業職で働いていました。
結婚を機に、藤沢に住み始めたんです。
もう20年になります。今は片瀬に住んでいます。藤沢は穏やかで温暖な住みやすい土地ですね。
3人の子供に恵まれ、子育てをしてきましたが、もともと物作りが好きだったこともあり、子供服にも関心があったので、独学で洋裁を学びました。自ら着る服も作ってみたかったという思いもありましたね。
子供が幼稚園に通っていた時に知り合った人から、アフリカ布を紹介されたんです。
鮮やかな色合いに、すぐに惹かれました。

9月に麻生教会で開いた個展。鮮やかな色合いが美しい


――洋裁×アフリカ布=カラフルなオリジナル服、ですね。


私にアフリカ布を紹介してくれた知人は、以前アフリカに住んでいて、その方の繫がりで紹介してもらった人から購入しました。
今では、他にもアフリカのケニアやマリ共和国などに行き来している方からも購入してます。
鮮やかな色や柄は、日本では見たことがなく、これで服を作りたいとすぐに感じました。

――手作りの服ですが、自宅で縫製するのですか。


はい。自宅の子供部屋を借りて(笑)、そこを「縫製場」にしています。
ワンピースやドレスを、1か月に4~5着作っています。量産はできません。

個展で展示したモノトーン基調の服とキャップ


――作った服はどのように販売しているのでしょう。


友人や知人から「こんな服を作ってほしい」と注文を受けることから始めたのですが、今ではイベントに出品したり、個展を開いたりもしています。少しずつファンになってくださる方も増えてきました。
実際に着てもらえば分かると思いますが、この独特な表情を見せるアフリカ布の服を着ると「違った自分に出会える」と感じます。

Nakaさん製作のスカートをあてがう個展来場者


――イベントや個展はどちらで開かれているのですか。


今年6月には川崎市の百合ケ丘にある麻生教会でファッションショーを開きました。
この布の美しさに共感してくださったプロのモデルさんも参加されてのショーで、とても好評だったんです。
その縁が続き、9月にも同じ教会で個展を開かせてもらいました。

今回は、服のほかクッションにもアフリカ布を使ってみました。
布の魅力を発信できたのではないかと感じています。
基本的には1シーズンに1回の頻度でイベント参加ができれば良いな、と考えています。
自宅を会場に展示会を開くこともあります。
個展は年に1度の開催なので、今後も工夫を凝らし、多様なチャレンジをしてみたいと考えています。

個展ではクッションも出品した


――Nakaさんはどのような考え方で服を作っているのでしょう。


ファッションの世界は、どうしても量産消費になりがちです。
お店で服を見て「気に入った」と感じて買いますよね。
でも自宅の洋服ダンスに仕舞ったまま、着ていない服ってありませんか?
あるいは、数回着て飽きてしまったり。そして、また新しい服を買うんですよね。
しかも、量産された服です。誰しも経験があるのではないかと思います。

でも、もったいないことですね。1着の服を作るのに、裏でどのくらいの人が関わっているのか、苦労しているのか。
ファッション業界の「裏側」で働く人にも思いを寄せて、服を選んで着てもらいたいなあと感じています。
私は「売れる服」を作りたいとは思いません。

誰かに着ていただきたいけれど、たくさんの方に着てもらう、というよりは
「私のセンスや考え方を理解していただける方に着て欲しい」と考えているんです。
このアフリカ布で作ったドレスやワンピースを着て、新たな自分を発見してほしい、とも思います。

Nakaさんへの問い合わせはnakanako40@gmail.com まで。

この記事を書いた人
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    澤 圭一郎(毎日新聞)

    1964年生まれ。鵠沼の生まれ育ちでいまも居住。
    89年、毎日新聞入社。
    社会部記者として東京都庁や文部科学省、国会を担当。
    アテネ五輪特派員、ペルー大使公邸人質事件などの海外取材も。
    社説を担当する論説委員を経て、現在編集委員

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