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2024年10月23日(水)

【家具屋さんが営むカフェ?】触れて、食べて、癒される。85furnitureの魅力に迫る。

アイキャッチ画像

鵠沼海岸駅から徒歩1分、商店街の中心部に位置する「85furniture cafe & gallery」。
実はハンドメイドの家具屋「85 furniture」さんが営むカフェ&ギャラリーとして、2024年8月にオープンしました。
今回は、オーナーの八反田さんにお話を伺いました。

【プロフィール】
八反田 吾郎(はったんだ ごろう)
1970年生まれの54歳。吉祥寺出身。
20代前半はバンドを組み、音楽活動に打ち込む。
好奇心旺盛で個人で様々なビジネスに挑戦し、現在は『85 furniture』代表。

お店のコンセプトは?


家具屋が手掛けたこだわりの空間で、美味しい食事を召し上がっていただく。
心地の良い、癒しの時間過ごしていただきたいと考えています。

店内に並ぶ家具は全て自社製品で、お客様に実際に触れていただけるようになっています。

家具製作には杉無垢材を多用しています。
杉はとても柔らかく傷つきやすいのが特徴の一つで、85furnitureでは塗膜を作らないタイプのオイル塗装仕上げをお薦めしております。
オイル塗装では残念ながら保護性は上がらないのですが、木の呼吸を止めておらず、それにより保たれる柔らかな質感木の温もりを感じていただけます。

さらに作品の表面、端部を丁寧に手仕事で滑らかに仕上げているため、その手触りはさらさらスベスベ。
癒されるちゃぶ台をはじめとした、癒されるシリーズの作品たちは「本当に癒される!!」という喜びの声を沢山いただいています。

人気作品である癒されるちゃぶ台

おすすめメニューは?


是非、ランチを召し上がっていただきたいです。
季節の野菜を使った3種のお惣菜に、ごはん、お汁、お漬物が付いた「お惣菜ランチ」。
加えてメインの日替わりおかずが付くのが「まんぷくランチ」です。

まんぷくランチ

夕方からは、店長のゆたかちゃんが作るおつまみがおすすめです。
彼女はお酒が大好きで、つまみに最高な料理を作るんですよ。
お料理は地元野菜を中心に使った家庭的な料理に近い創作和食で、懐かしさを感じるような優しい味付けが特徴です。

ランチやドリンクメニュー

お店を立ち上げた経緯は?


この場所のお話をいただいた際に、じっくり事業計画を練る時間が無かったことに加え、「元々ネット販売主体の家具屋として成立しているのにコストをかけて実店舗をやるってどうなの?」という迷いはあったのですが、とりあえずこの場所に可能性を感じ「やる」決断をしました。

当初は、家具を展示するギャラリーで、軽くお茶を出す。。。くらいで考えていました。
ギャラリーって入りづらくないですか??
自分は買う予定が全くない場合、少々入りづらく感じます(笑)。
なので軽くお茶できれば、とりあえず家具を買わなくても気まずくなく、気軽に立ち寄っていただけるのでは?と考えたんです。


そして、お店を切り盛りしてくれるスタッフ探しと並行して店舗の内装工事がスタート。
店舗工事は自社施工で、オリジナリティ溢れる、かっこいい居心地の良い空間造りを目指しました。
表情豊かな漆喰壁、カウンター腰壁のギザギザ装飾、カウンターの天板など私考案のオリジナル手法を盛り込んでいます。
(店舗などこだわりの空間づくりも承れますのでお気軽にご相談ください)

毎日店舗工事の現場にいると自分の知り合いの方も通りますし、スタッフの知り合いも通りまくります。
商店街と店舗内が近く見通しも良いので、道行く皆さんととにかく目が合い挨拶を交すことができるんですよね。
改めてこの場所の可能性を感じました。

そんな中、家具製作スタッフである光太郎くんを通じて、ゆたかちゃんが働きたいと手を上げてくれました。
光太郎くんは元々は藤沢で自分のお店をやっていた料理人で、自分も大ファンでそのお店に通っていました。
現在は85furnitureの製作を支えつつ、月に一度、藤沢の奥田センター街の名店、田火田さんにてスペシャルイベント「裏田火田」を開催しており、大勢いる光太郎くんのファンが集い、賑わっています。
ゆたかちゃんはそのお手伝いをしていたんです。

ゆたかちゃんも飲食業界での経験は豊富なんですが、ここ数年は別業界で働いていました。
離れてみるとあらためてわかる飲食業への想い。
「いつかは自分が店主でお店に立ちたいな〜」という想いを抱いていた所、私に出会ってくれた訳なんです。

2024年8月にオープン

そして「どういうメニューが提供できるんだろう?」と検討する中で、ギャラリーで軽くお茶提供なんてレベルではなく、がっつり飲食店として価値提供できるよね?
ということに気付き、現在のスタイルとなりました。

キッチンで料理中のゆたかさん

ゆたかちゃんが休みの日曜日、月曜日は光太郎くんがお店に立ってくれることになりました。
11月からは定休日なしで営業していきますのでどうぞよろしくお願いいたします。

私達の商売は家具製造販売業なんですが、単に家具を作って売れば良いのではなく、ご自宅に帰られて、私達の作った家具に触れながら、「あ〜、気持ちいい。良い家具を買えて本当によかった!」と言っていただくことを目指しています。
お客様の生活の愉快度を上げるお手伝いをしたいんですよね。

こちらのカフェギャラリーでは、美味しい飲み物やお食事を召し上がっていただきながら、私達が内装と家具を手掛けた心地よい空間を体験していただきたいと考えています。家具なんてそうホイホイ買うもんじゃありませんよね。
そのタイミングが来たときに、あ、あそこも家具屋だよなって思い出していただけたら良いなと考えています。

そもそも、家具屋を始めた経緯は?


若い頃から独立志向は強かったんですが、実現したのは40歳を過ぎてからで、輸入販売業で独立をすることが出来ました。
インターネットで商品を米国から仕入れて、日本国内でインターネットで販売する事業です。
念願の独立ですし、通勤なし。
時間もかなり自由ですからそれなりに楽しく過ごせていたと思います。

そんな中、7年ほど前に人生の転機が訪れました。
定期健康診断で心雑音が見つかり、精密検査を受けることになったんです。

結果は心臓弁膜症。
医師から「弁膜が自己修復することはないので、経過によっては手術が必要になる可能性がある」と告げられました。
1年後の再検査で症状が進行していると分かり、手術を勧められました。
自分の年齢ではそれほどでもないですが、その手術全体では死亡率が最大で3%あると知り、「あ、自分も死ぬかもしれないんだ」と驚きました。

心臓の手術ですから、一時的に人工心肺に繋ぎ、自分の心臓は停止します。
モニターで手術の一部を見学できる病院だったので、当時お腹の中に次男がいた妻には悪いことをしたなと反省しています(笑)。

でも、その経験があって人生を見つめ直すきっかけになりました。
「自分が本当にやりたいことは何??」と、より真剣に自分に問いかけるようになったんです。
手術は無事成功し、体力もほぼ回復していき、「オレのやりたい事、何??」アンテナの感度が最高に上がっている状態で、結構な量の家具をDIYで製作する機会に恵まれたんです。

製作してみて、「ああ、これだ!」って思いましたね。
家具製作っていろいろ大変なんですが、出来上がるとめちゃくちゃ気持ち良いんですよ。
お金もらえなくても楽しんでできる事で、お金がもらえたら。。。
さらにお客さんも喜んでくれたら。。。。。。。
想像したら、もう最高ですよね。

作品の出来は今と比べたらイマイチもいい所だったと思います(笑)。
けれど数を増やせば、どんどん上手に作れるようになるなって思えました。

急に「家具製造をはじめます!」って宣言したので、スタッフはびっくりしたと思います(笑)。
当時事務所は2LDKのマンションで、自分用に使っていた5畳の部屋を加工部屋に改造して家具製作をスタートしました。

creema(ハンドメイドマーケット)さんなどで販売させていただいたのですが、在庫を持つのは厳しいので受注販売できるのはとても助かりました。最初は全然売れませんでしたね(笑)。
少しずつですがご注文いただけるようになり、工房の規模も50平米ほどのマンションを経て今の工房へ移転・拡大していきました。

振り返ると、あの手術がなければ今の自分はなかったかもしれません。

これまでの人生で他に大変だったことは?


今では笑い話になりましたが、本当に大変な時期も沢山ありましたね。
独立志向が強かった私は、20代の頃に個人で営業の仕事を始めたんです。
フルコミッションの代理店みたいな感じで、全力で取り組んだのですが、全力で空振りまして、結果は散々でした(笑)。

なかなか立派な借金をこさえてしまい、本当に首が回らなくなってしまって。
今思えば、まさに「暗黒期」でしたね(笑)。

その後、社会復帰を目指してコツコツ働いていたんですが、「ここで頑張り続ければ幸せになれる!」とは残念ながら思えず。。。。
「なんとかここから脱出できないか?」と模索している中、本屋で「趣味で稼げる輸入ビジネス」みたいな本を見つけたんです。
「これだ!」と思って買って、早速始めてみました。

最初に輸入したのが、なんとジミーチュウのレディースブーツ。
すごい安かったんですが、届いたら小さなシミがついていて。
英語もよく分からないから返品もできず...

結局、ちゃんとシミの説明もしてヤフオクで売ったら意外と高く売れて、1万円くらい儲かったんです(笑)。
「こんなものも売れるのね!」と可能性を感じ、たくさん情報収集、勉強して規模を拡大していきました。

振り返ると、すべての経験が今の自分を作っているなと感じます。
大変だったことも、今では良き思い出ですね。

これからの展望を教えてください


自画自賛になってしまいますが、すごい良い場所にすごい良い空間を作れたと思ってるんです(笑)。
杉の癒し効果あふれるこの場所で、ゆたかちゃんの作る癒される食事をたくさんの方に体験していただきたいです。
あ、光太郎デーも最高ですよ!

「あそこの内装、かっこいいんだよな〜」
「植物モリモリで気持ちいいんだよな〜」
「ランチ、すごい美味しいんだよ!」

などなど、たくさんの方に喜んでいただきたいです。

また、貸切やパーティープランなどのサービスを充実させていきたいですね。
20人くらいは集まれる空間なので、結婚式の2次会やイベントなどにも使っていただけたらと思います。
また、朝営業をやりたい人とコラボしたり、ポップアップイベントを開催したりと、もっともっと多くの人が交流できる場所にしていきたいです。ギャラリーとしての機能も活かして、アーティストの展示会なども行っていければと考えています。

インタビューを終えて


吾郎さんが作る家具の木の温もり、ゆたかさんが作る美味しいご飯、すごく癒されました。
最初お会いした時は、オシャレでカッコ良いイケオジだなあなんて思ってました。
その裏では、記事には書ききれないくらい「波乱万丈」な人生を送ってきた吾郎さん。
そんな吾郎さんが紆余曲折あって、今は家具を通じて「癒し」を提供しているのがまた味があると言いますか(笑)
ぜひ、皆さんも癒されにきてください。

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