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2023年11月15日(水)

一度食べたらファンになる!愛され続ける理由(わけ)はオーナー夫妻の飽くなき向上心(鵠MAI)

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藤沢・鵠沼海岸7丁目、鵠沼新道沿いにあるパッケは、オープン15年目に入った。地元のみならず遠方からもお客さんがやってくる人気店だ。熊本生まれの津村さんが志向するのは、美味しくて体に良い食材を生かすこと。「もっと良いものを作りたい」と向上心溢れる腕が生み出す<創作惣菜>は、一度食べると誰しもがファンになる。

【プロフィール】

熊本市生まれ。18歳で上京し、調理の専門学校で学ぶ。

都内のフレンチレストランで修業し、フランスに渡る。

パリやリヨンの3つ星レストランで修業し帰国。都内のレストランやホテル、洋菓子店で仕事をし24歳で結婚。

藤沢に移住してパッケを開店した。


――熊本から上京して料理を学びました。関心があったのですね?

 好きでしたね。熊本の普通高校に食品科があってそこに進学しました。大阪にいとこがいて、そこで学ぼうかとも思いましたが、東京のほうが向いていそうな気がして上京しました。当時、テレビ番組で「料理の鉄人」が放映されていて、このような料理人になってみたいという憧れがありましたね。和食や洋食の基礎を学んで、この世界で生きていこうと決めました。


――妻の麻里さんとは専門学校で知り合った?

 はい。同じ専門学校の同級生です。料理の世界でいずれお店を持ちたい、と話していたことを思い出します。


――藤沢に移住されたきっかけは?

妻が藤沢の善行の生まれで実家があり、子供も生まれ、お店のことを考えていて移ってみようと実行したのです。仕事をしながら物件を探し、いまのお店がある場所を見つけて「ここなら」と決めました。2009年の夏頃には店舗にするべく工事をして秋に開店しました。


――デリカ・テッセンのスタイルですね。

はい。デリカのスタイルで皆さんに味わって頂きたいと考えたんです。自らが食べたいもの、そして子供にも食べてもらいたいものを作りたかった。なので、化学調味料は使っていませんし、熊本にいる祖母の水田で作ったお米を使っています。砂糖もあまり使いません。体に良いものを、と強く意識しているのです。野菜は藤沢産の旬のものを農家から直接買い付けています。

――サラダも種類が多く、とても美味です。

信頼できる農家さんから買っていて、とても新鮮です。それぞれの季節の野菜を生かしたサラダを作ります。いまだと、キュウリ、おくら、ピーマン、ナス、サツマイモ、ビーツといった野菜が中心ですね。


――鎌倉に姉妹店を出されていましたね。

ご縁があって、鎌倉駅から徒歩10分くらいの「六地蔵」という交差点の前にお店を構えました。1階がパッケと同じ、洋惣菜の販売で、2階にいくつかのテーブルを置いて、そこで食べて頂けるようにしました。2019年に開店したのですが、ほどなく新型コロナウイルス禍に見舞われ、休業。1カ月で再開したのですが、スタッフ不足でお店が回らない状況になってしまいました。残念でしたが2021年にやむを得ず閉店しました。


――麻里さんにお聞きします。この15年を振り返って大変だったことは何でしょう?

基本的には楽しくやり甲斐のある毎日でした。年末年始の「クリスマス」「おせち」でたくさんのご注文を頂いててんてこ舞いだったことはありましたが。夫が鎌倉にお店を出した時は、パッケのスタッフの皆さんと団結して一所懸命、でも楽しくお店を運営できたと思います。開店当初からいまもそうですが、季節ごとにメニューを替えて、お客様に飽きられないように工夫しています。いまは3人の子供が、休みの日にはお手伝いもしてくれて、助かっています。

――お店のファンがとても多いと思います。

有り難いことです。店は、火曜日から土曜日までの午前10時半から午後6時まで。いまは6人のスタッフで切り盛りしています。食材を仕入れても土曜日にはすべて使い切ってしまうので、日曜日まで開店できない。贔屓にしてくださるお客様に「もっと美味しく、もっと良い惣菜」を提供したいと日々思っています。

【インタビューを終えて】

パッケの津村さんにお話をお聞きするのはこれで2回目。2009年の開店後、しばらくしてインタビューに伺い、ミニコミ紙に記事を書いたことがある。お店を見つけて、食べてみたら驚く美味しさ。「これは是非紹介したい」と思ったからだった。「私はこれほど美味なフレンチの惣菜をこれまで食べたことがない」と書いたのを覚えている。その味はいまも健在。食べるごとに美味しさが増していると感じる。肉料理、サラダ、デザートと種類も豊富で、お店に入ると目移りするが、それも楽しみだ。日替わり弁当や3品チョイス、6品チョイスのボックスもある。間違いなく<第一級のお店>と云える。

この記事を書いた人
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    澤 圭一郎(毎日新聞)

    1964年生まれ。鵠沼の生まれ育ちでいまも居住。
    89年、毎日新聞入社。
    社会部記者として東京都庁や文部科学省、国会を担当。
    アテネ五輪特派員、ペルー大使公邸人質事件などの海外取材も。
    社説を担当する論説委員を経て、現在編集委員

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